甲鉄城のカバネリ

惰性で最後まで見たが実に残念な出来だった
アクションやキャラデザインは非常に良いが
人間ドラマがそれを打ち消して余りあるほど足を引っ張っていた

あらすじ

基本ストーリーラインは
「ゾンビに飲み込まれつつある世界で、装甲列車に乗って逃避行」 というもの
序盤はゾンビ対人間で、走る列車上での戦闘や、巨大合体ゾンビ戦など、だいぶ盛り上がったのだが
中盤以降 ラスボスたる「ビバさま」が出てきてからがひどかった


ビバさま自体はよくある「人類存亡の危機より私怨を優先」させるキャラで
彼の登場以降、主人公たちはビバさまの復讐に巻き込まれていくのだが……

つっこみどころ

ゾンビ対人間という問答無用の闘争の中では露呈しなかったが
人間対人間の状況が発生すると「こいつらおかしくね?」と思われる点が頻出する
倫理観というか、判断基準がガバガバ過ぎて ツッコミ疲れで楽しむどころじゃなかった

  • 旧部下が刺客になって襲ってきたのを返り討ちにする
  • 武器を奪って反乱を起こした捕虜を殺す

私としては上記の状況は殺されても仕方ないと思うのだが 作劇上は悪として描写される 
これだけなら「生命は絶対的に尊い」という基準でまだ納得出来ないこともないのだが

  • ゾンビになりかけの人間が理性を失ってお姫様に襲いかかった
  • 配下の難民(数十人?)を助けるために首都(百万〜?)をゾンビまみれにする策略に手を貸す 結果首都は壊滅した

上記は作劇上許されている


結局主人公サイドは何やってもOKで悪役はなにやってもNGなのかよ……
と嘆息せざるを得ない

オチ

最終回は身内だけを引き連れて滅びゆく首都から脱出
確かにビバさまは倒したけど、人類の危機は解決してなくね? というか 状況悪化してね?
というツッコミをよそに 希望に満ちた旅立ち風に描写されて終劇


主人公一行が通過した都市は例外なくゾンビに飲み込まれて滅亡している
今後も彼らは行く先々を滅ぼしながら旅を続けるのだろうか