月岡芳年展

期限ギリギリ

偶然見かけたポスターで存在に気づいたのが4月30日 5月5日までだったので危なかった

芳年とは

幕末から明治の人で、最後の浮世絵師と言われる画家
文明開化とともに浮世絵という文化は廃れていったが、その最後の時代を飾った人
これからは洋画の時代という先見の明を持ち、弟子には洋画を学ばせたというエピソードもあったりして
話の分かる人だったっぽい

出会い

wikipediaの日本史の項で結構な数の引用があって印象に残ったのが出会い

お気に入り

今日見た絵の中だと
芳年武者無類の「平相国清盛」 次点で「藤原保昌月下弄笛図」

清盛は扇で夕日を呼び戻したという伝説の図
権力の絶頂にある清盛の力強さと、驕りぶりが描かれている

藤原保昌は笛の名手で
夜道を笛を吹きながら歩いていたところ、盗賊がこれを襲おうとしたのだが 
盗賊はその迫力に押されて足がすくみ、保昌を素通りさせてしまった
という伝説の図

盗賊なぞ目に入らぬように笛に集中する保昌
襲おうとして動けない盗賊
両者の間の緊張感が見事

一流

そもそも現代に伝わる浮世絵というと 北斎とか写楽とかいう超一流どころの絵が殆どで
浮世絵というとそういう絵なんだなと言う印象があった

それらと比べて特に際立って芳年の技量が上というわけではない……と思っていたが
兄弟子とか、芳年の弟子の絵が並べて展示されているのと見比べると
明らかに芳年の絵のほうが上手かった
細かい技術的な指摘はできないが、絵から受ける印象が弱かったのだ
やはり芳年はその世代ではNo1の絵師だったのだなと思い直した

おみやげ

良いものを見た と満足して展覧会を出て「さあ、絵葉書とか画集とか、土産物たくさん買うぞ」と意気込んでいたら
物品販売が無かった! コロナのせいか! 超肩透かしだ! 
というわけで画竜点睛を欠く美術展であった